オブザベーション・デッキ

107階の展望台からの360度の広々とした眺めは、忘れる事が出来ません。そして、ツインタワーのもう一方の107階での豪華なディナーも、もう2度とは味わえないんですね。悪夢の様なあの日から、既に8年の月日が流れ、あと2年もすれば世界一高いメモリアル・タワーがこのワールド・トレード・センター跡地にお目見えする事でしょう。

1931年、世界不況の真っ只中に建てられた、高さも建築コストも建造期間も共に世界一と言われたエンパイア・ステイト・ビルディングは、今もマンハッタン一高い建物として、ニューヨークのシンボルです。完成後、テナントが集まらず、「エンプティ・ステイト・ビル」とあだ名された事もあったそうですが、実は日本バブルの絶頂期、やはりこのビルのテナントである日本の会社が、我も我もとワールド・トレード・センターへ移転し、その時不況だったアメリカでは、各新築ビルも家賃を下げた為、多くの会社が他へ移転し、本当に身売りをしなければいけない程、「エンプティ」になった事がありました。

毎日6時から12時まで、ライトアップされるエンパイアは、やはりニューヨーカーの誇りです。普段は白一色ですが、記念日や季節毎に色合いを変えます。秋は、ミドリとオレンジ、クリスマス・シーズンともなると緑と赤。祭日には言わずと知れた赤・青・白の国旗の色です。今迄で一番記憶に残っているのが、メッツがワールドシリーズに優勝した時の青とオレンジのメッツカラー、今年はピンストライプにライトアップされたのでしょうか?それとダイアナ妃が亡くなられた際に、彼女の大好きだった薄いピンクでライトアップされた事です。

2年前に、10数年閉鎖されていたもう一つの展望台が、装いも新たにオープンしました。ジョン・D・ロックフェラーが自己資金によって夢の街を実現させた、ロックフェラー・センター内に建つGEビルです。この65階にはレインボールームと呼ばれる有名なレストランがあります。カジュアルな服装、スニーカーでの入店は拒否されると言う高級レストランです。

邦題で「めぐり会い」と言う映画で、このレストランでプロポーズされていたメグ・ライアンが、ハートにライトアップされたエンパイアを見て、駆けつけると言うあのシーンをご記憶の方も多いのではないでしょうか。実際には、ハート型のライトアップはありませんけど(笑)

このビルの70階に、3層に分かれた展望台がオープンしたのです。50丁目に面した正面玄関を入ると、このビルをかたどったクリスタル製のシャンデリアが煌いています。面白いのはエレベーターです。天井が無く、上を見上げるとアメリカの様々なジャンルで活躍した人が映し出されています。イチローや松井の顔も映し出されると良いですね。

この展望台は、様々な仕掛けがあり、天気の良い日には外で、寒かったり、お天気の悪い日には、全面ガラスの部屋からマンハッタンが一望できます。更に、エンパイアのライトアップが、真正面に見えると言うおまけ付ですから、是非6時以降に上って見られる事をお勧めします。


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