2009年11月9日 のアーカイブ

アメリカの医療

2009年11月9日 月曜日

金曜日に歯茎が腫れてるのを発見!その場所を見て失神しそうになった。(笑)帰国した今、歯医者さんに通うのは問題無いが、その場所が問題なのだ。幸いに痛みは無く、土曜日に予約を完了。

恐れていた事実が突きつけられる。歯の底が割れていて、抜歯する以外は処置はなし。抜歯結構、これも問題ない。ただ、抜歯する歯が問題なのだ。今は炎症を起こしていて抜歯出来ないので、とりあえず来週の予約をして帰宅。

何故その歯に拘るのか?それは、わずか2年ほど前に4000ドルもかけてニューヨークで治療した歯だから・・・4000ドルですぞ!しかも1本です。

アメリカに医療保険は、勿論ある。ただ、日本の様に社会保険、健康保険と組織されているものではなく(現在、オバマさんはそうしたいと頑張ってるが・・・)個人か会社で加入するものしかないのだ。

会社でも、大会社ならともかく、全てをカバーしたり、日本のように個人負担2割、3割などと優れた保健ともなると、毎月の掛け金が半端ではない。ましてや歯までカバーする保健と言えば、高額になってしまう。或いは、年間1000ドルまでは個人負担それ以上は何割かがカバーと言った、保健など無きに等しいものが大半なのです。

原因は、言わずと知れた裁判。アメリカは石を投げれば弁護士に当たると言われるくらい弁護士が多い。何故なら、何に付けても直ぐに訴訟を起こす国だからだ。おまけに訴訟を起こした方が、大抵は勝つ。負けたくなければ、それこそ大金を積んで大物弁護士を雇うしかない。特に医療の現場では、明らかに患者が悪いようなケースでも、負けてしまい、お金を払わなければ成らなくなるので、医者は怖くて治療できない。そこで、病院も医者個人も高額の保険に入っているわけ。従って医療費は高くなる。

つまり、自分で自分の首を絞めているようなものだが、これが分かってない所が凄くもある。低所得者層にはメディケアと言って無料で治療を受けられるシステムがあり、70歳を超えると確かに割引もある。しかし、中間層が大多数を占めるのに、何でこの国の人達は、こんな高い医療費を問題視しないのでしょうね。

救急車に乗せられると、クレジットカードは持ってるか、所持金は幾らかと聞かれて、搬送される病院が決まると言う、笑えない現実もある。

逆にそれを利用して、子供に市民権をもらえるようにとアメリカで出産し、しかもお金がないと無料でメディケアを利用した友人に話を聞いてたまげた事もある。又、別の友人は、海外保険に加入して渡米し、乳がんの手術をニューヨークで受けた。勿論、保健で100%カバー、実にたくましい。

イギリスでは、旅行者でも歯の治療は無料だと聞いた。友人は旅行に行く度に歯の治療を受けていると言っていた。そんな人達の爪の垢でも頂きたいが、臆病な私には到底無理な話。

あ?あ、来週は4000ドルの歯が無くなるのね。一体あの治療はなんだったんだろう・・・お金返して欲しい。訴えてやりたい!

皆様、海外旅行の際は必ず保険に加入して、お出かけ下さいね。